院内感染対策室
院内感染対策に関する取り組み事項
1. 院内感染対策に関する基本的な考え方について
● 新小山市民病院は、本院の理念に基づいた高度で良質な医療の提供を全うさせるため、全職員が患者さんとよりよい信頼関係を構築し、施設内感染防止(安全管理体制の確保)に努めています。
● 院内感染の防止のために、感染症の未然の予防をはじめ、また発症時は速やかな対応による感染拡大の防止を行い、実践内容を評価することで感染対策システムの構築に力を注いでいます。
2. 院内感染対策に関わる組織構成と機能について
● 院内感染防止対策委員会(ICC)の設置・・・最高決定機関
病院長をはじめとする各部門長(部門長推薦者)19名から構成されており、感染対策の方針・対策を決定しています。
● 全職員に対し組織的な対応方針の指示や教育を実践しています。
● 院内感染防止対策マニュアルは、エビデンスに基づき随時見直し・改訂を行っています。
● 感染対策体制全体の評価と検討を行うことで、入院患者さんをはじめ、職員の健康保持・増進に努めています。
・定例開催1回/月(第4月曜日)
・臨時開催(随時)
● ICT(感染対策チーム)の設置・・・実働部隊
ICC下部組織であるICTメンバーおよびリンクスタッフは、各部署の所属長の推薦者で構成され、グループ編成後、年間スケジュールを通しチーム活動を行っています。
自部署での感染対策を円滑に推進する役割を担い、他部署との連携強化も図り、院内ラウンドや年間グループ活動内容を決定し実践しています。
感染対策上最も重要な手指衛生として有効な速乾性アルコール消毒剤は、平成29年度よりベッドサイドケアを行う全職種に個人携帯型を導入しており、使用量サーベイランスを実施しています。またその結果は、電子カルテよりフィードバックも行い毎月更新し、タイムリーな情報提供を行っています。
3. ICT活動について
4. 院内感染対策のための職員研修会・教育について
● 全職員を対象に感染対策に関する研修会を2回/年開催しています。
当院では、会場(場所)・時間・対象者(人)内容等の諸問題を解決するために、平成26年度から2部制を導入しています。
研修会内容につきましては、感心・興味を持ってもらうために、感染症専門医でご高名な先生方に講演依頼をしています。また当日参加できなかった職員のためにDVD研修を行っています。
更に、電子カルテエトランス画面に動画をアップすることで、派遣・委託等職員の方への教育ツールとして期間限定で閲覧できるよう工夫をしています。
● 入職者、看護部ラダー研修、委託業者から依頼時など積極的に教育を行っています。
5. 感染症の発生状況報告と対応について
● 院内感染対策室への報告 電子カルテによる院内周知と情報の一元化を図っています。
● 状況に応じ、委員会の臨時招集
● 院内感染防止対策委員会(ICC)での報告
● 院内マニュアルに沿い、発生時およびアウトブレイク対応を迅速に対応し事態の把握・情報共有・対応策の検討・結果と評価を行い早期に収束できるよう体制を整えています。
● ICニュース・院内PC掲示板への掲載による情報提供
● 行政との連携
平成28年度行政と連携した新型インフエンザ発生時を想定した実地訓練を行いました。来るべき有事に対し、平時より備えることが大切であることを実感しています。
届出制(感染症法第1~5類感染症)は、県南健康福祉センターへ速やかな連絡や相談を行い、適切な報告を行っています。
令和元年ICTグループ活動 ※院内研修会の一部抜粋
6. 入院患者さん・ご家族ご面会の方々への情報提供について
● 院内外の感染症の情報提供を行っています。院内ポスター等の掲示物や病院ホームページ等に掲載し、広く一般公開しています。
● 感染対策の意義、手洗い、マスク着用などについて院内に出入りする方々にご理解とご協力をお願いしています。
7. その他
●職員は、自らが感染源とならないために抗体価検査を勧奨し、入職職員に対して抗体価結果の提示をお願いしています。また抗体未保有職員へのワクチン接種を実施しています。
インフルエンザ対策としては、全職員対象にインフルエンザワクチン接種を行い、アウトブレイクを未然に防げるよう全職員で取り組んでいます。
● 院外との連携(関連施設と行政)
・自治医科大学付属病院
・JCHOうつのみや病院
・石橋総合病院
・県南健康福祉センター
・小山市市役所健康増進課
・栃木地域感染制御コンソーティアム(TRICK)会員
・日本環境感染学会会員
・感染管理ネットワーク(ICNJ)学術学会員
室長 感染管理認定看護師
渡辺 明美